矯正治療とは、歯並び、咬み合わせの改善を目指した治療です。
より理想的な歯並びのためには、
上下のあごのバランスが良好であることが大切です。
こどもの矯正は、乳歯から永久歯が生えそろうまでの期間に、
大人にはない成長を利用してあごのバランスを整えたり、
歯の生え変わりを誘導するなどして理想的な咬み合わせに導くものです。
こどもの矯正、そのメリット
永久歯が生えそろう以前の
「乳歯と永久歯が混在する時期」に行う治療を前期治療といいます。
前期治療は、成長を利用して治療をすることにより様々なメリットがあります。
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あごの正しい発育を促すことで、
出っ歯や受け口などの不正咬合を
改善することができる。 -
あごの成長を
バランス良くコントロールし、
将来きれいな歯並びに
導くことができる。 -
舌の悪癖や、口呼吸、
指しゃぶりなどがある場合には、
トレーニング等によって
歯並びが悪くなるのを防ぎ、
改善することができる。 -
後期治療※をしなくて済む
場合がある -
後期治療※の際、
歯を抜かずに治せる
可能性を高められる場合がある -
虫歯や歯周病を予防できる
※後期治療…歯の一つ一つにブラケットを装着するマルチブラケット治療(おとなの矯正治療)
小学校に入学したら…
お子様の歯並びが気になるようであれば、
小学校入学時を機に一度矯正相談にいらしてください。
矯正歯科医であれば、その時点での不正咬合の状態を診査し、
治療が必要な状態かどうか、もし必要ならいつから始めたら良いか、
どのような治療になるか、等適切なアドバイスをいたします。
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簡単な審査を行い、治療の概略(どのような治療になるか、その費用等)についてお話しします。
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口腔内診査、レントゲン撮影、歯型、写真等を取り、それらを元に治療内容、使用する装置を含めた診断を行います。
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治療期間、通院回数は、治療を始める時期や不正咬合の種類、程度、使用状況などによって異なります。平均すると、歯を積極的に動かすような装置を使用する期間は2~3年程度です。
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残りの乳歯の永久歯への生え代わりを経過観察し、マルチブラケット装置による後期治療が必要かどうか再診断を行います。この経過観察期間には個人差がありますが、第二大臼歯(前から7番目の歯)が生える頃まで、また骨格的な不正咬合がある場合は思春期成長後までです。通院間隔は3~6か月に一度となり、来院回数は症例によって変わります。
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[動的治療]1〜2か月の間隔で通院
診断に基づき、マルチブラケット装置による治療を行います。装置装着期間は平均すると2~3年、通院回数は20~30回程度です。歯の動くスピードには個人差があるほか、治療中のトラブル(虫歯、装置の破損等)があった場合は、期間、回数が多くなる可能性があります。
[保定治療]3か月程度の間隔動的治療終了直後は、歯の位置が安定せずそのままにしていると歯が動いてしまいます。歯の周りの骨が歯を再度しっかり支え直すまで、歯の裏側から細いワイヤーで歯を固定します。保定期間は、最低2〜3年必要です。来院回数は、10回程度です。
治療開始前にしておかなければならないこと
虫歯がある場合は、
その治療を矯正治療開始前に済ませておきます。